都立三鷹(東京都立三鷹中等教育学校)とは?
都立三鷹は、東京都三鷹市新川(三鷹市新川6-21-21)にある公立中高一貫校。私立中学に比べ学費がやすいこと、高い進学実績を誇ることなどから、近年人気が高まっています。
前身となった都立三鷹高等学校も有力な進学校でしたが、一貫校化したため、高校としては閉校となりました。また、都立三鷹は、高校からの入学がある併設型ではなく、完全な中高一貫型の都立中学校です。
都立三鷹へのアクセス
都立三鷹の最寄駅はJR三鷹あるいは京王線の調布、仙川。しかしいずれの駅からも距離があり、多くの生徒はバスで通学しています。バスが便利(本数が多い)のは、三鷹、吉祥寺、仙川から。
また、自転車で通学している生徒も多いようです。
都立三鷹の評判
都立三鷹の評判について、以下、まとめてみました。
都立三鷹の偏差値は?
中学受験時の偏差値は上昇傾向。偏差値は57〜58(四谷大塚の80偏差値)と言われています。都立の中高一貫校では、南多摩や区立九段と同じくらい。三鷹に限らず公立中高一貫校に見られる傾向ですが、ここ数年ジリジリと上がっていますね。
近くの中学校から同じくらいの偏差値の学校を探すと、
- 東京農大第一
- 青山学院
- 桐朋
- 本郷
- 国学久我山(ST)
- 逗子開成
などが挙げられます。
都立三鷹の倍率は?
入試の倍率は比較的高く、平成30年度の倍率は約5.9倍。その前年は約6.1倍でしたので、「およそ6倍」と考えていればいいかもしれません。
- 平成30年度:5.9倍
- 平成29年度:6.1倍
- 平成28年度:6.6倍
難化の傾向が明らかになったために、お試し的な受験が減ったのでしょうか?倍率は低くなっているのがこの3年間の傾向です。また、男女の倍率に大きな違いはないようです。
都立三鷹の進学実績
同校のWebサイトで進学実績を公表しています。進学実績を測る一つの目安が、国公立大学への進学実績ですが、三鷹はその数字を着々と伸ばしていることがわかります。
平成30年度大学入試の進学実績はこちら。
画像の左下の部分に注目。三鷹の卒業生、149人のうち44人が国公立大学に現役合格しています。かなり優秀ではないでしょうか。
約30%の生徒が国公立大学に現役で合格しているのですが、これは、都立中高一貫校の中でも上位の実績。もしかすると三鷹は「国立志向」あるいは「現役志向」が強いのかもしれません。
ちなみに、過去をさかのぼってみると、国立志向は昔から強く、また、現役での合格数もどんどん増えていることがわかります。
- 平成29年度:卒業生152人のうち39人が国公立大学に現役合格
- 平成28年度:卒業生152人のうち31人が国公立大学に現役合格
ちなみに、平成30年度の三鷹の、国公立大学への現役合格率は、(入学時偏差値が)同じレベルの私立高校と比べてもかなり高めです。
都立三鷹の受験ガイド
都立三鷹の適性検査対策は?
文字数の多い記述問題が特徴的な適性検査Ⅰ、情報処理能力と理系的なセンスが試される適性検査Ⅱなど、都立中に合格するには独特の入試問題への備えが必要。
難易度が上がっていること、また、適性検査の傾向が定まってきたこともあり、試験(検査)対策が「長期化」「パターン化」しているのが最近の特徴です。
- 長期化:「小5から」「小4から」など、中高一貫校検査(入試)の準備期間が長くなりつつある
- パターン化:適性検査の研究が進み、進学塾のカリキュラムや通信講座の教材などでしっかり訓練できるようになってきた
「学校の成績が良くて作文が得意な子が、少しだけ対策をしたら合格した」「適性検査には私立中受験のようなパターン化された訓練法はない」このようなイメージは過去のもの。きっちりと準備をして臨みましょう。
都立三鷹に強い塾はどこ?
「塾」「家庭学習」「通信講座」など、適性検査対策の方法はさまざま。体験授業なども積極的に行いながら、お子さんに合ったやり方を見つけてあげましょう。
都立中に強い塾の代表といえばena。都立三鷹にも87名が合格しています。その他には、とくに最近公立中高一貫校に力を入れている栄光ゼミナールから三鷹に合格したお子さんも多いです。
Z会などの通信講座で都立三鷹に合格する子も多い
少々意外だったのですが、次に強いのが、進学塾ではなく通信講座のZ会です。都立三鷹に48名!が合格したようです。(いずれも2018年の実績)
もともとが、記述式の問題が多い東大や京大などの難関大学対策に強みを持つZ会は、同じく記述への対策が必要な公立中高一貫校とは相性がいいようで、全国の公立中高一貫校には819人、区立九段を含む都立中高一貫11校には332名の合格者を出しています。
Z会をはじめとする通信講座を活用して三鷹の適性検査に向けた対策を行うご家庭も多いです。通信講座についてはこちらの記事も参考にしてください。
都立三鷹の試験日は?
都立一貫校の試験日は例年2月3日。三鷹も例外ではなく2月3日に検査(試験)を行っています。検査は2種類でそれぞれ45分間と短めであるため、午前11時にはサクッと終わります。
都立三鷹の合格発表は?
合格発表は試験の約1週間後に行われます。校内に掲示される他、Webサイトにも掲載されます。
都立三鷹の入学手続きは?
入学手続きは合格発表の当日から。平成30年度の入学検査はスケジュールは以下のように進められました。
- 出願受付:平成30年1月10日(水)から平成30年1月16日(火)まで
- 出願方法:郵送(出願受付期間に三鷹郵便局に必着)により受付
- 試験日(検査日):平成30年2月3日(土)
- 発表:平成30年2月9日(金)午前9時(校内に掲示、同校のWebサイトに掲載)
- 入学手続:平成30年2月9日(金)午前9時から午後3時まで、 平成30年2月13日(火) 午前9時から正午まで
都立三鷹の文化祭&学校見学
例年、年間2回ほど学校見学会が行われます(平成30年度は6月と10月)。その他にも、部活見学会、文化祭(鷹校祭)など、学校の様子を知る機会も多いです。また、都立高校が合同で行う相談会もあります。
都立三鷹の学校説明会
平成30年度は、10月20日(土)と12月1日(土)に学校説明会が行われました。12月の方は小学校6年生とその保護者向け(入試説明会ですね)。
公開授業(土曜授業公開)
都立三鷹は毎月2回ほどのペースで授業の公開日を設けています。途中での参加、退出も可能との記載がありますので気軽に参加できそうです。また、土曜授業公開の日には、30分ほどの「ミニ学校説明会」もあります。
文化祭(鷹校際)
都立三鷹の文化祭は鷹校祭という名称。2018年は9月15日と16日に開催されます。
都立三鷹の英語教育は充実してる?
さらに英語の重要性が高まる今後の大学受験を考えると、学校選びの一つの軸にしたいのが、英語教育への取り組み。都立三鷹はどうでしょうか?
同校並びに各校のWebサイトから調査すると、留学生の受け入れや各種の発表会などが積極的に行ってはいるものの、英語教育に力を入れている私立中と比べると、都立三鷹は、英語力の養成に弱点があると言えそうです。
週あたりの英語の授業数を比較すると次のようになっています。ここでは、選択などの影響の少ない、また、英語力の基礎固めとして重要な時期である中学1年、中学2年時の英語授業数を比較しています。
- 都立三鷹:4コマ
- 区立九段:6コマ #都内の公立中高一貫校で最も多い
- 都立中平均:4.7コマ
- 渋渋(私立):7コマ
- 三田国際(私立):8コマ
英語不足はどうやってフォローする?
英語力を磨くには、読む、聞く、書く、話すの4技能をバランス良く伸ばしていることが必要ですが、公立中学のカリキュラムで特に不足しがちな「話す」「聞く」に効果的なオンライン英会話で継続的に鍛えていくのがおすすめです。
オンライン英会話の選び方については、当サイトのこちらの記事もぜひごらんください。(記事にもあるように、家族割の「ファミリープラン」を用意している会社も多いので、ママ/パパも一緒に英会話を頑張るのがおすすめです)
詳細・最新情報はこちら
本記事の情報は執筆時点(2018年12月)のもの。詳細&最新の情報は、都立三鷹のWebサイトをご確認ください。