英語で受験できる中学が増えており、2018年度は、112の学校が英語入試を行ったほど。これから先もその傾向は強まりそうですが、いったいどんな問題が出るのか?これは気になるところです。
中学受験の「英語」はどんな感じ?何が出る?
一般生向けの中学受験、英語ではどんな問題が出る?
帰国生ではなく、日本&日本語で育った小学生が受ける英語の入試、いったいどんな問題が出るのでしょうか?
個人的には、小学生向けの英語というと、英語で歌を歌ったり、英語でゲームをしたりなどの「楽しい子ども英語」が思い浮かぶのですが、入試問題とは関係なさそうです。
また、市川中のように「英検準1級」などとレベル感を明示している学校もありますが、ここまで高いレベルを要求する学校は珍しいでしょうから「一般的な中学入試英語」の雰囲気をつかみたいですね。
都市大附属中の英語入試問題
一般生でも英語で受験できる、都市大附属中(グローバル入試)の入試問題を同校のWebサイトからダウンロードしてみました。
大問5つで構成される試験で、制限時間は60分です。
大問1:動詞の意味、変化形を問う空欄補充問題
大問1は次のような問題。全10点ある短い応答文の空欄に、適した動詞を入れるというもの。ヒントになる動詞は掲載されていますが、過去形、過去分詞形などに変化させることが必要な場合もあるので、単に選ぶだけでは解答できません。
画像では4番目の文章までですが、短文は全部で10点あり、次の動詞がヒントとして掲載されています。
look / sell / leave / allow / bake / learn / figure / play / wave / lose
参考までに問4までの正解は次のとおり。問1以外は変化形を理解し、正しく書けることが必要です。
- 問1 play
- 問2 learned
- 問3 sold
- 問4 leaving
大問2:並べ替えで文章を完成させる問題
大問2は選択式。単語、語句の並べ替えにより文章を完成させる問題です。
文法式はもちろん、take part in 〜 や go on a picnic などの慣用的な表現を理解しているも問われるようですね。
掲載部分の解答は次のようになります。
- 問1:Why don't we go on → 1
- 問2:Whichever place you decided to go → 3
- 問3: (I) couldn't take part in it → 4
大問3〜5:文章の内容把握
大問の3番以降は、文章の内容把握が必要なもの。一般的なリーディングのテストに近いイメージです。
大問3の題材はeメールの文章。TOEICみたいですね。設問はシンプルで、文章の内容に対する正しい説明文(短文)を選択する、というもの。
(この後の英文は省略。下の画像は、選択肢となる文章)
大問4と大問5の文章は著作権の関係で非開示なのですが、問題文は開示されてまして、これによれば、それぞれの設問は次の通りです。
大問4
- 250Wの文章読解
- 空欄補充(語句の選択、単語を記述)など
大問5
- 300Wの文章読解
- 文章の内容を表す英文を完成させる
- 下線部和訳
非常にオースドックスな内容の、バランスの取れた試験という印象。
西大和学園中学校の英語入試問題
次は、関西有数の進学校である西大和の入試問題を見てみましょう。
西大和では「英語重視入試」という制度を設けており、そこで出題される英語の問題です。
上の画面は問題冊子の冒頭にある説明の表。これも英語で書かれているわけですね。Section 1〜3で文法的な知識を問い、その後、英文読解へと進みます。英文読解はAとBの2つ。
Section 1 :文章の間違いを見つける問題
セクション1は文章の間違いを見つける問題。次のような問題が15問並びます。冒頭の説明文にも案内があるのですが「間違いはない(no mistake)」という答えもあり得る点に注意しましょうね。
Section 2:選択式の空所補充
次も同じく15問。空欄にあてはまるものを選択肢から選びます。こちらの方が馴染みやすいでしょうか。
Section 3:応答として適切な文章を選ぶ
疑問文への答えとして適切なものを選択肢から選ぶ問題。こちらは10問です。
長文読解(1)
エベレスト山についての説明文を読み、内容理解のための問い(5問)に答える。
文章の後半は省略していますが、この倍くらいの分量があります。
設問は次の通り。文章には段落ごとに番号がふってあり、設問でもそれを指示してくれるので解きやすいですね。
長文読解(2)
ウルトラマラソンについての説明文を読み、内容理解のための問題(5問)に答える。
文章の後半は省略していますが、この倍くらいの分量があります。
設問は次の通り。前問と同様、素直に答えやすい問題ですね。
都市大附属より難しいですかね
西大和中学の英語入試、出題の形式は素直なものですが、要求されている語彙などのレベルはやや高め。少し難しい高校の入試問題に近いレベルではないでしょうか。
「どうせ勉強するなら実利のあるものを」→「実利があるといえば英語」→「だったら英語で受験できる中学に!」こんな風に考える人は多いんじゃないかなぁ。
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