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神奈川県の公立中高一貫校を比較!

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神奈川県にある公立中高一貫校の偏差値や倍率、主な塾の合格数などを比較してみました。数字は2018年のものです

神奈川県の公立中高一貫校

学費の安さと高い進学実績、また、新設なのに前身となる高校のブランド力もあるということで人気の公立中高一貫校。本記事では、神奈川県にある公立中高一貫校(5校)をご紹介します。

本記事に登場するのは、平塚中等、相模原中等、南附中、サイフロ、川崎附中の5校です。

平塚中等と相模原中等が神奈川県立の中高一貫校。この2校は適性検査の問題も共通です。一方、南附中とサイフロは横浜市立。この2校はそれぞれ異なる出題をします。川崎市立の川崎附中も独自の出題ですね。

神奈川県の公立中高一貫校の偏差値は?

神奈川県の公立中高一貫校の偏差値(四谷大塚R80偏差値、2018年)は次の通り。川崎附中は、日能研の予想偏差値です(80%偏差値、2019年)。

横浜市立の2校(サイフロと南附中)の偏差値が、他よりも少し高くなっています。都立武蔵、県立千葉など公立中高一貫校のトップ校と同レベルですね。

  • 平塚中等:57
  • 相模原中等:60
  • 南附中:61
  • サイフロ:62
  • 川崎附中:60

神奈川県の公立中高一貫校の倍率は?

神奈川県の公立中高一貫校の倍率(受検倍率)は次の通り。一般的な私立中学と比べると、どの学校も倍率が高いです。が、相模原中等はさらに一段と高倍率ですね。

  • 平塚中等:5.1
  • 相模原中等:7.6
  • 南附中:5.2
  • サイフロ:5.2
  • 川崎附中:4.3

神奈川県の公立中高一貫校の進学実績は?

神奈川県の公立中高一貫校、卒業生760人のうち310人が国公立大学に合格しました。このうち、現役での合格は273人。国公立大学への現役合格率は約35.9%となります。

国公立大学への現役進学率で比べると、次のようなランキングになります。

  1. サイフロ:43%
  2. 相模原中等:43%
  3. 南附中:31%
  4. 平塚中等:28%

4校合わせた東大への合格数数は17人、旧帝一工への合格者数は83人。早慶上理への合格者数は383人となっています。 上位大学(国公立+早慶上理)の合格者は693人となり、これを卒業生の数で割った「上位校への合格率」は、91.2%となります。

全般的にとても素晴らしい進学実績。平均でみると、東京都の公立中高一貫11校よりもいい数字です。

2014年開校の川崎附中の進学実績(中学からの入学生)は、まだわかっていません。

神奈川県の公立中高一貫校に強い塾は?

神奈川県の公立中高一貫校に強い塾としては、中萬学院、湘南ゼミナール、栄光ゼミナールなどが有名。また、通信講座のZ会も5校で合計で92名と、多くの合格者を出しています。

公立中高一貫校の塾選びについてはこちらの記事もご覧ください。

各校の概要と特徴

神奈川県の5校について、それぞれの特徴などをまとめました。

平塚中等(平塚中等教育学校)

平塚中等(神奈川県立 平塚中等教育学校)は、神奈川県平塚市(平塚市大原 1-13)にある公立の中高一貫校。前身は、神奈川県立相模大原高等学校です。

2009年に開校した平塚中等と相模原中等(次項)は、神奈川県にはじめて誕生した県立の中等教育学校。高校からの入学はなく、中1(1年次)から高3(6年次)まで160人。

平塚中等の偏差値と倍率は次の通りです。

  • 偏差値:57(四谷大塚の80偏差値)
  • 倍率(受検倍率):5.1倍

平塚中等の最寄駅は、JR東海道本線の平塚駅。徒歩ですと30分かかるので、平塚駅北口から神奈中バスを利用します(約10分、共済病院前総合公園西で下車)。

平塚中等(卒業生160人)の進学実績は次の通りです。

  • 45人が国公立大学に、67人が早慶上理に合格
  • 東大+京大への現役合格数が5名
  • 現役での国公立大学合格率=約26%

また、平塚中等に強い塾、通信講座は次の通り。

  • 中萬学院 96名
  • Z会 16名
  • 栄光ゼミナール 15名

平塚中等についての詳細はこちらの記事をご覧ください。

平塚中等の評判は? 偏差値、進学実績など - うちの子にいいかも!

相模原中等(相模原中等教育学校)

相模原中等(神奈川県立 相模原中等教育学校)は、神奈川県相模原市(相模原市南区相模大野 4-1-1)にある公立の中高一貫校。母体となる高校は、神奈川県立相模大野高等学校(大野高)。

2009年に開校した相模原中等は平塚中等(前項)と同様、神奈川県にはじめて誕生した県立の中等教育学校です。 高校からの入学はなく、中1(1年次)から高3(6年次)まで160人。クラス数は1年次と2年次が5クラス(1クラス32名)、3年次〜6年次が4クラス(1クラス40名)となっています。

相模原中等の偏差値と倍率は次の通り。進学実績が評価されたのか、人気が高まっています。

  • 偏差値:60(四谷大塚の80偏差値)
  • 倍率(受検倍率):7.6

相模原中等の最寄駅は、小田急線の相模大野駅。伊勢丹や中央公園がある駅の北口から徒歩10分という便利な立地です。

相模原中等(卒業生160人)の進学実績は次の通りです。

  • 75人が国公立大学に、99人が早慶上理に合格
  • 東大への合格数=9名
  • 現役での国公立大学合格率=約43%

また、相模原中等に強い塾、通信講座は次の通り。

  • 栄光ゼミナール 54名
  • Z会 26名
  • 中萬学院 19名

相模原中等の評判は? 偏差値、進学実績など - うちの子にいいかも!

南附中(南高等学校附属中学校)

南附中(横浜市立 南高等学校附属中学校)は、神奈川県横浜市(横浜市港南区東永谷 2-1-1)にある公立の中高一貫校。

母体となる高校は、横浜市立南高等学校。南高(なんこう)の名で親しまれている進学校です。南附中は、南高の附属中学として2012年に設立されました。

南附中は、高校からの入学がある「併設型」の学校です。中学校は4クラスですが高校から1クラス分新たに加わり5クラスになります。

南附中の偏差値と倍率は次の通り。徐々に落ち着いて来ているとはいえ、まだまだ高倍率です。南附中は、第1次選考で男女別に70名を選考し、第2次選考で男女の区別なく20名を選考する、という方式で男女のバランスをとっています。 

  • 偏差値:61(四谷大塚の80偏差値)
  • 倍率(受検倍率):約5.2倍

南附中の最寄駅は、ブルーラインの上永谷駅。駅からは徒歩15分です。港南中央駅(ブルーライン)、上大岡駅(ブルーライン、京浜急行)からもバスの便があります。

南附中(卒業生200人)の進学実績は次の通りです。

  • 62人が国公立大学に、90人が早慶上理に合格
  • 東大への合格数=5名
  • 現役での国公立大学合格率=約30%

合格者が多い国公立大学は、横浜国立大学、横浜市立大学。地元志向が強いのですね。ちなみに国公立大学に合格したのはほとんどが中入生でした(62人のうち59人)。 

また、南附中に強い塾、通信講座は次の通り。

  • 中萬学院 55名
  • 湘南ゼミナール 41名
  • Z会 23名
  • 栄光ゼミナール 18名

南附中の評判は? 偏差値、進学実績など - うちの子にいいかも!

サイフロ附属中(横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校)

サイフロ附属中(横浜市立 横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校)は、神奈川県横浜市(神奈川県横浜市鶴見区小野町 6)にある公立の中高一貫校。さらに略してサイフロ、頭文字をつなげてYSFJHと呼ばれることも多いです。

高校が2009年に新設され、8年後の2017年にサイフロ附属中が開校しました。その名の通り、科学教育に力を入れるという特色で注目されています。

サイフロは、高校からの入学がある「併設型」の学校です。中学校は2クラスですが高校から4クラス分新たに加わり6クラスになります。高校からの入学者の方が多いです。

サイフロの偏差値と倍率は次の通り。例年、男子の方が高倍率になります。やはり「科学好き」「算数好き」な男の子が集まるからでしょうか。

  • 偏差値:62(四谷大塚の80偏差値)
  • 倍率(受検倍率):約5.2倍

サイフロ附属中の最寄駅はJR鶴見線の鶴見小野駅。駅からは歩いて3分なので、かなりの駅近です。

サイフロ(卒業生240人)の進学実績は次の通りです。

  • 128人が国公立大学に、127人が早慶上理に合格
  • 東大への合格数=2名
  • 現役での国公立大学合格率=約43%

国公立大学への現役合格率はかなり高い値。公立の中高一貫校でいうと、小石川や県千葉よりも高く、開成や海城と同程度です。 また、 合格者が多い国公立大学は、横浜国立大学、東京工業大学、横浜市立大学。地元&理系志向が強いのですね。横浜市立大学には推薦入学の制度もあります。

また、サイフロに強い塾、通信講座は次の通り。

  • 湘南ゼミナール 26名
  • 中萬学院 18名
  • 栄光ゼミナール 16名
  • Z会 11名

サイフロ附属中(YSFJH)の評判は? 偏差値、進学実績など - うちの子にいいかも!

川崎附中(川崎市立 川崎高等学校附属中学校)

川崎附中(川崎市立 川崎高等学校附属中学校)は、神奈川県川崎市(川崎市川崎区中島 3-3-1)にある公立の中高一貫校。その前身は、川崎市立川崎高等学校。2014年に川崎附中が開校しました。

川崎附中は、高校からの入学がある併設型の中高一貫校。中学は3クラス(120名)、高校から1クラス増えて4クラスになります。

川崎附中の偏差値と倍率は次の通り。例年、男子の方が高倍率になります。やはり「科学好き」「算数好き」な男の子が集まるからでしょうか。

  • 偏差値:60(日能研の予想80%偏差値)
  • 倍率(受検倍率):約4.3倍

川崎附中の最寄駅は、JR線の川崎駅です(徒歩約20分)。JR川崎駅東口からバスを利用する生徒も多いです。

市立川崎高校のWebサイトで進学実績を公表していますが、川崎附中からの入学生は、まだ卒業年度を迎えていないため、進学実績はまだわかっていません。

また、川崎附中に強い塾、通信講座は次の通り。

  • 中萬学院 96名
  • 栄光ゼミナール 15名
  • Z会 16名

川崎附中の評判は? 偏差値、進学実績など - うちの子にいいかも!

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