中学受験は課金ゲーム!の名言も
小学館『ビッグコミックスピリッツ』で連載中の「二月の勝者」についてまとめてます。
「二月の勝者」最新刊(第3巻)の内容
最新刊の第3巻を早速購入&読破しました。そういえば最近漫画をあまり買わないので少しびっくりしたのですが、680円もするのですね。もちろん、『二月の勝者』については高いとは思わないのですが(1000円でも余裕で買ってしまいそうです)、子供の頃の倍くらいすると思うと少々驚き。
さて、「算数の偏差値を急に上げる方法は?」というヒキで終わったのが第2巻でしたが、その答えは、「(偏差値の対象である)模試の過去問対策をする」というもの。意外なような、当たり前のようなお話でしたが、模試の偏差値が上がることによって子供のやる気が出る&親が安心する(クレームが減る)なら確かに有効かも知れません。
その他のトピックとしては、
- できない子には模試の半分だけをやらせる方が偏差値が上がる話
- 黒木の勤める吉祥寺校は桜花の「治外法権」であることが明らかに
- クラス替えのルールを厳格化した話
- 子供の夢などは無視して偏差値の高い学校を目指すべきという話
などが印象的でした。ちなみに第3巻のラストは「ジャイアントキリング(急激な成績上昇&難関合格)を起こすのは誰だと思う?」という黒木の問いかけ。こちらもまたまた気になりますね。
カバーにも登場するフェニックスのイケメンメガネさんも第3巻にはたくさん登場します。
そういえば、第1巻は2月と3月、第2巻は3月の話でしたが、第3巻のラストは7月の話。カレンダーは一気に進みましたね。確かに、受験校の決定や直前のハラハラ、当日の様子に合格発表と、後半のストーリーにはページを割くことになるでしょうからね。
あらすじ
(準備中です!)
主な登場人物
黒木 蔵人(くろき・くろうど)
主人公。フェニックス(サピックス的な存在である有力な進学塾)から桜花ゼミナール(早稲田アカデミーくらいの塾?)にやって来た塾講師。桜花ゼミナール吉祥寺校校長。新6年生20人に「全員を第一志望に合格させる」と言い切る。指導は厳しい。
佐倉 麻衣(さくら・まい)
語り部。黒木とは全く異なる、普通っぽい女性。桜花ゼミナール吉祥寺校の講師。1年目。知識の乏しい彼女に対して、黒木や桜花ゼミナールの先輩が、中学受験事情や塾ビジネスの背景などを教える、という進め方で読者に知識をつたえる場面が多いです。
二月の勝者の最新刊
小学館より現在、第3巻まで刊行。人気なのでがっつり平台に並んでますね。
『二月の勝者』第3巻の内容
(近日中に加筆予定です)
『二月の勝者』第2巻の内容
- 08 三月の転機:桜花ゼミ Ωクラスの女王さまである花恋ちゃんがフェニへの転塾を考えてしまいます
- 09 三月の集合:桜花ゼミの会議がメイン。持ち偏差+10以上の「本当の第一志望」への夢を見させるよう、黒木がメンバーに指示します。えぐいです
- 10 三月のリセット:花恋ちゃんはフェニでがんばっていますが、ストレスから髪をブチブチ抜いています。こわいです
- 11 三月のリスタート:花恋ちゃんはフラフラ。お母さんも心配しています
- 12 三月の邂逅:吉祥寺の繁華街で塾帰りの花恋ちゃんと黒木がバッタリ(邂逅)。黒木の説得?で花恋ちゃんは桜花に戻ることになりました
- 13 三月の相違:Rクラス武田勇人くんの家の話。春期講習をめぐって夫妻が対立します
- 14 三月の不協和音:桂先生が武田夫妻の対立を煽ります。武田ママは高卒で、息子には学歴を与えてあげたい思いがあるようです
- 15 三月の不一致:武田ママがブチ切れ。結局、春期講習には参加することになりました
- 16 三月の慟哭:黒木の説教で佐倉先生がガン泣き。空手の生徒との悲しい思い出があるようです
- 17 三月の変化:佐倉さんがあっさり復活。武田くんの成績がほんとに上がるのか?というところで第3巻に続きます
『二月の勝者』第1巻の内容
- 01 二月の挑戦:1月31日、つまり、都内の私立中学校の本格的な受験シーズンの前日から話がはじまります。主人公の一人である佐倉さんが務める桜花アカデミー吉祥寺校の校長は、いきなりクビになってしまいました。次の校長として赴任してきたのが黒木先生。フェニックス(のモデルはサピックス)からの転職です
- 02 二月の初陣:佐倉先生はRクラスの担当に。中学受験をすべきか悩む三浦くんの両親に向かって黒木が「凡人こそ中学受験をすべき」と告げるところがクライマックス
- 03 二月の決断:黒木の説得が実り三浦くんは桜花での勉強を続けることに。「頑張った経験がある子は受験でも強い」と励ます黒木に、三浦くんが信頼を寄せています。ホンワカする回です
- 04 二月の事情:「Rクラスはお客さん」つまりお金をおとしくれる財源であるとの黒木の発言。前回のホンワカムードが吹き飛びます
- 05 三月の共感者:佐倉さんが肩入れした加藤くん(Rクラスのボーッとした子)が塾に来なくなりました!
- 06 三月の撤退:加藤くんがボーッとしている理由が「電車を見ていること」であるのが明らかに。黒木さんは何かひらめいたみたいです
- 07 三月の進退:鉄道研究会のある私立、しかも、毎日電車にたくさん乗れる学校を目指す!というモチベーションを獲得し、加藤くんは再び勉強を頑張ることに。最後に、黒木の過去がちらっと描かれますが、思わせぶりなところで終わります
『二月の勝者』の評判
『二月の勝者』は、NHK「おはよう日本」内のコーナー「けさのクローズアップ」でも取り上げられました。
ベストセラー『中学受験は親が9割』の著者であり、中学受験情報局「かしこい塾の使い方」の主任相談員・西村則康はこのようなコメントで推薦しています。
中学受験の面白さ、奥深さ、難しさ、そして喜び。このマンガがそれをひもといてくれるでしょう。
『二月の勝者』の名言(塾側)
「受験塾は子どもの将来を売る場所」
「親はスポンサー」
『二月の勝者』の名言(保護者)
「子供に課金してクソ強いキャラに育てよーとして何が悪い」
著者:高瀬志帆さんについて
著者の高瀬志帆さんは『おとりよせ王子 飯田好実』でも有名。あと、どこかで見たことがあると思ったら、こちらのマンガ(ムック)も高瀬さんが漫画を描いているのですね。
中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ 日経BPムック 日経DUALの本
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中学受験モノの売れ筋マンガが両方とも高瀬さんの手によるもの、となると「受験マンガのトップランナー」ということになるのでしょうか。