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多くの小学生が目標とする「英検3級」の勉強法についてまとめました
小学生のうちに英検3級をとらせたい！
英語教育に関わる仕事をしているため、普段から「小学生でも英検3級はとれる？」「英語の塾や英会話スクールに通わなくても大丈夫？」と質問されることも多いので、記事としてまとめてみました。
まとめ：英検3級のおすすめ勉強法
意外と長文になってしまいましたので、はじめにまとめておきます。
- 英検3級は小学生でも目指せる試験。自宅でも十分可能
- 合格のための基礎は過去問と単語集があればOK
- 「話す＆聞く」練習にはオンライン英会話がおすすめ
英検3級は「中学卒業程度」と説明されるレベルの試験ですが、自宅中心＆スクールなしでの勉強でも十分に合格可能。ぜひお子さんと一緒に目指してみてください。
英検3級とは？どんな問題が出る？
英検3級は小学生でも目指せる
英検の公式Webサイトには「中学卒業程度」が目安とされている英検3級。基本的な単語力と文法を身につけ、それを用いた簡単な聞き取りや会話ができることが目安です。
中学生の受験者が多い英検3級ですが、最近は、小学生でも3級を目指して勉強する子が増えています。
また、試験科目で英語を選択できる私立中学では、英検3級を持っていると「英語試験免除」「英語の点数に加算」などの優遇制度を設ける学校も増えています。
英検3級の試験内容
英検3級の試験は一次試験と二次試験に分かれており、一次試験は50分の筆記と25分のリスニング。筆記試験は、リーディングとライティング（英作文）からなっています。
二次試験はいわゆる面接試験。面接委員さん（1人）と5分間、英語での面接を行い、与えられた文章を音読したり、提示されたイラストについて英語で説明したりします。
過去問は無料でダウンロードできる
では、英検3級では具体的にどんな問題が出るのか？これについては、この後に紹介する参考書や問題集でも知ることができますが、おすすめなのは英検のWebサイト。問題の冊子（PDF）やリスニングの原稿と音声を無料で入手できます。また、気になる二次試験のようすがわかるアニメーションも見ることできます。
3級の過去問・対策 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会
英検3級 筆記試験の問題例
筆記試験のリーディングでは次のような問題が出ます。
まず大問1は、4つの選択肢から適切なものを選んで、短い会話文を完成させる、という問題。会話のシチュエーションは、家庭内の会話だったり、友達の会話だったりと、小学生にもなじみやすいものが多いです。
続く大問の2も、会話を完成させる問題です。ただしこちらは、単語ではなく文章を選ぶ形式になっています。
このほかリーディングでは、長文を読んでその内容に適した短文を選んだり、eメールを題材にした読解の問題が出たりします。小学生には不慣れなものもありますが、過去問をしっかり勉強しておけばそれほど不安になる必要はありません。
また、ライティングのサンプルはこちら。質問（画像では下の方にあります）への答えとなるような文章を英語で作文します。25語〜35語が目安なので、文章の数は3つ前後。それほど長いものではありません。
英検3級 リスニングの問題例
ここまで紹介した筆記試験に続いて行われる、リスニングの問題（台本）がこちら。☆と★の人の会話を完成させる問題です。最後の★1から★3の中で、最も適切なものを選択します。
英検3級 二次試験の問題例
二次試験として行われるスピーキング（英語での面談）はどんなものでしょうか？その内容がわかるPDFが、英検のWebサイトで公開されています。
四角で囲われた文章を音読し、その後、その内容についての質問に答えます。また、後半の質問（No.4とNo.5）は、文章やイラストとは直接は関係ない質問で、これについては自分の経験に基づいて答えればOKです。
問われる内容はある程度パターン化しているので、過去問をしっかりこなしておけば、それほど心配する必要はありません。
英検3級 自宅でできるおすすめ勉強法
英検3級の参考書
受験者の多い英検は、参考書もこなれたものがたくさんありますので、高い教材や英語塾を無理して利用する必要はありません。普通に売ってる本でしっかり勉強するのを基本にしましょう。
たくさんある参考書から絞っておすすめするとしたらこの2冊。旺文社の過去問と単語集です。
過去問は英検のWebサイトからも入手できますが、何度も繰り返して練習するには本の方が便利なことも多いですし、自宅派の勉強では、親切な解説がある方がやはりわかりやすいです。
また、旺文社の過去問は、漢字に読み仮名が付いているため、小学生の勉強にはピッタリです。
「過去問に挑戦するのはある程度準備でできてから」「過去問での勉強は試験の直前までとっておく」と考える方も多いのですが、多くの場合これはおすすめできません。
「試験対策は過去問に始まり過去問に終わる」というのが試験勉強の鉄則。英検3級の問題形式にも、よく出る単語についても、とにかくたくさん慣れておくことが大事です。
こちらは英検対策で定評のある「パス単」の英検3級編。『出る順パス単』の名前の通り、英検に合格（パス）するために必要な単語が出る順に並べてあるというもの。
過去問も単語集も、何冊も用意する必要はありません。何度も何度も繰り替えし、本の隅々まで覚えてしまうくらいに活用することが大事です。
英作文の勉強法は？
英作文についても、過去問に含まれているので、上の書籍で対策をすればOK。単語も、決して無理をする必要はなく、パス単に載っている単語が使えれば十分です。
心構えとしては、
- 知っている単語で表現する（無理に難しい単語を使わない）
- 語数が足りない場合は「いつ、どこで、誰と」などで補足する
- 主張＆理由など、文章の流れはパターン化して書く
このようなポイントに沿って書く練習をしておけば、本番の試験でも慌てず悩まず解答をすることができます。
部分点ももらえますので、「多少短くなっても必ず書く」「単語や文法の間違いで減点されない」という点にも注意してください。
本番で使う解答用紙も英検のWebサイトからダウンロードできますので、普段の練習でこれに慣れておきましょう。また、過去問の模範解答を書き写し、それと同じ構成で自分の解答を書いてみる練習もおすすめです。
自宅での勉強でやはり気になるのが、子どもが書いた解答が「果たしてこれで正しいのか？文法に間違いはないのか？不自然な表現になっていないのか？」ということ。これについては、後ほどご紹介するオンライン英会話を活用することもおすすめです。
リスニングの勉強法は？
リスニングの問題は、出題形式がほぼ同じですので、過去問とパス単についている音声をくりかえし聞き、練習しておけばOKです。もちろん、何度も何度も聞きこみます。
過去問に取り組む際は、
- 試験時間に合わせて模擬試験のつもりで解く
- 同じ問題を何度も聞いて、綴りと音の関係をしっかり理解する
この2つの練習方法をそれぞれきちんと行うことが大事です。
また、会話に登場する慣用的な表現（「いいね」を意味する Sounds good.など）は、しっかり覚えておく必要がありますが、これも、過去問やパス単に含まれているので安心です。
スピーキングの勉強法は？
過去問にも説明のある、本番の流れをまずはしっかり頭に入れましょう。他のパートと同様、出題（質問）されるテーマはある程度パターン化されてますので、過去問などをもとに自分が話すであろう内容をあらかじめ準備し（書いておき）、それを音読する練習をくりかえしておくことが大事です。
音読の際には、自分の声を録音してそれを聞いみることもおすすめ。不明瞭になっていないか？冠詞や複数形のsが抜けていないかなどをきちんと確認し、完璧に話せるようになるまで練習します。
ただ、自宅での勉強では難しいのが、英語での実際の会話の経験を積ませてあげる、ということ。公立の小学校でもネイティブスピーカーとの会話をする機会は多少はありますが、英検二次の試験で行われるような一対一での会話の練習には不十分。じつは、この点を補うのに適切なのが、この後に説明するオンライン英会話です。
英検3級対策にオンライン英会話を活用しよう
二次試験（スピーキング）との相性は抜群
英語を話す外国人と一対一で会話ができるオンライン英会話は、英検の二次試験（スピーキング）との相性は抜群。「オンライン英会話＝英語でフリートークを楽しむサービス」という印象を持たれる方も多いのですが、英検対策のコースや教材を用意している会社もたくさんあります。
筆記試験（リスニングと英作文）にも効く
当然ながら、オンライン英会話では、外国人の話す英語に触れる機会があるため、スピーキングだけでなくリスニングにも効果があります。また、子どもが書いた英作文の内容をチェックしてもらうこともできます。
レッスンの前にあらかじめ用意した作文を、チャットの画面に入力したり、あるいは、音読した内容を確認してもらえばOKです。もし間違いがあれば、先生が正しい文章を教えてくれます。
実際にお願いや質問をする際には、このような伝え方をします。
Is this expression / sentence correct?
この表現（文章）は正しいですか？
Does this expression sound natural?
この表現は自然ですか？
Tell me the correct way to say / express it.
正しい言い方（文章）を教えてください。
子どもが自分で伝えることもできますし、また、親子で入会すると割引になるサービス、親も子もどちらも利用できるサービス、同時にレッスンができるサービスもありますので、子どもが書いた文章をまとめて添削してもらうこともできます。
予算はどのくらい？ まずは無料体験をしてみよう
オンライン英会話の予算はサービスによって、あるいは、選択するプランによってまちまちですが、多くの場合、月に数千円で何度も利用できます。1回あたりの費用で比べると、一般的な英語塾よりもはるかに安いです。
また、ほとんどすべてのサービスが無料体験の機会を用意しているので、本格的に利用するかどうかは、お試ししてから決めることができます。
英検対策におすすめのオンライン英会話
オンライン英会話のサービスは多数あり、また、その多くが英検のコースや教材を用意しているため、はじめはどれを選ぶかわかりにくいです。
代表的なサービスの特徴などをこちらの記事で紹介していますので、詳しい説明はぜひこちらでご覧くださいね。
