桜修館(東京都立 桜修館中等教育学校)とは?
桜修館(東京都立 桜修館中等教育学校)は、東京都目黒区(東京都目黒区八雲 1-1-2)にある公立(東京都立)の中高一貫校。私立中学に比べ学費がやすいこと、高い進学実績を誇ることなどから、近年人気が高まっています。
母体となった都立大学付属高等学校は古い歴史のある進学校。桜修館という校名は、都立大付属高校の校章が桜だったことに由来します。
桜修館は、高校からの入学者のない、完全中高一貫の「中等教育学校」です。中学入学時に4クラス分の募集を行います。
桜修館の評判
桜修館の評判について、以下、まとめてみました。
桜修館の偏差値は?
中学受験の偏差値は上昇傾向。偏差値は60(四谷大塚の80偏差値)と言われています。都立の中高一貫校では、武蔵、両国などと同じくらいの難関校です。
桜修館に限らず公立中高一貫校に見られる傾向ですが、ここ数年ジリジリと上がっていますね。同じくらいの偏差値の学校を探すと、
- 明大明治
- 東邦大東邦
- 攻玉社
- 桐朋
- 本郷
などが挙げられます。
桜修館の倍率は?
入試の倍率(実質倍率)は、他の都立中と比べるとやや低く、平成30年度の倍率は約5.9倍。その前年は約6.3倍でした。「およそ6倍」と考えていればいいかもしれません。
- 平成30年度:5.9倍
- 平成29年度:6.3倍
- 平成28年度:6.8倍
難化の傾向が明らかになったために、お試し的な受験が減ったのでしょうか?以前よりも倍率はやや低くなっているのが最近の傾向です。また、女子の方がやや高倍率なようです。
桜修館へのアクセス
桜修館の最寄駅は東急東横線の「都立大学」駅。徒歩10分ほどなので比較的便利です。いろいろなルートのバスを活用して通学する生徒も多いです。最寄のバス停は「都立大学附属高校前」となります。
- 黒07系統 弦巻営業所行(桜新町駅経由)
- 黒07系統 目黒駅前行(都立大学駅北口・目黒郵便局経由)
- 多摩01系統 多摩川駅行(都立大学駅北口・雪が谷経由)
- 多摩01系統 東京医療センター行
- 都立01系統 成城学園前行(都立大学駅北口)
桜修館の進学実績
同校のWebサイトで進学実績を公表しています。進学実績を測る一つの目安が、国公立大学への進学実績ですが、桜修館はその数字を着々と伸ばしていることがわかります。
平成30年度大学入試の進学実績はこちら。
画像の左下の部分に注目。桜修館の卒業生、約150人のうち42人が国公立大学に現役合格しています。かなり優秀ではないでしょうか。東京大学にも5名の合格者を出しています。
約30%の生徒が国公立大学に現役で合格しているのですが、これは、都立中高一貫校の中でも上位の実績です。
http://www.oshukanchuto-e.metro.tokyo.jp/site/zen/cate_00006.html
ちなみに、平成30年度の桜修館の、国公立大学への現役合格率は、(入学時偏差値が)同じレベルの私立高校と比べてもかなり高めです。
桜修館の英語教育は充実してる?
改革により、英語の重要性がさらに高まる今後の大学受験を考えると、中学校選びの一つの軸にしたいのが、英語教育への取り組み。桜修館はどうでしょうか?
同校並びに各校のWebサイトから調査すると、留学生の受け入れや各種の発表会などが積極的に行ってはいるものの、英語教育に力を入れている私立中と比べると、桜修館は、英語力の養成に弱点があると言えそうです。
週あたりの英語の授業数を比較すると次のようになっています。ここでは、選択などの影響の少ない、また、英語力の基礎固めとして重要な時期である中学1年、中学2年時の英語授業数を比較しています。
- 桜修館:4コマ
- 区立九段:6コマ #都内の公立中高一貫校で最も多い
- 都立中平均:4.7コマ
- 渋渋(私立):7コマ
- 三田国際(私立):8コマ
英語不足はどうやってフォローする?
英語力を磨くには、読む、聞く、書く、話すの4技能をバランス良く伸ばしていることが必要ですが、公立中学のカリキュラムで特に不足しがちな「話す」「聞く」に効果的なオンライン英会話で継続的に鍛えていくのがおすすめです。
オンライン英会話の選び方については、当サイトのこちらの記事もぜひごらんください。(記事にもあるように、家族割の「ファミリープラン」を用意している会社も多いので、ママ/パパも一緒に英会話を頑張るのがおすすめです)
桜修館の受検(受験)対策
桜修館の適性検査対策は?
文字数の多い記述問題が特徴的な適性検査Ⅰ、情報処理能力と理系的なセンスが試される適性検査Ⅱなど、都立中に合格するには独特の入試問題への備えが必要。
難易度が上がっていること、また、適性検査の傾向が定まってきたこともあり、試験(検査)対策が「長期化」「パターン化」しているのが最近の特徴です。
- 長期化:「小5から」「小4から」など、中高一貫校検査(入試)の準備期間が長くなりつつある
- パターン化:適性検査の研究が進み、進学塾のカリキュラムや通信講座の教材などでしっかり訓練できるようになってきた
「学校の成績が良くて作文が得意な子が、少しだけ対策をしたら合格した」「適性検査には私立中受験のようなパターン化された訓練法はない」このようなイメージは過去のもの。きっちりと準備をして臨みましょう。
桜修館は「ena」と「Z会」の出身者が多い
「塾」「家庭学習」「通信講座」など、適性検査対策の方法はさまざま。体験授業なども積極的に行いながら、お子さんに合ったやり方を見つけてあげましょう。
都立中に強い塾の代表といえばena。桜修館にも52名が合格しています。また、桜修館で特徴的なのが栄光ゼミナールからの合格者が多いこと。2018年には57名が合格しました。
(準備中:enaについての記事)
少々意外だったのですが、次に強いのが、通信講座のZ会からの合格数がとても多いこと。桜修館には52名が合格したようです。(2018年の実績)
もともとが、記述式の問題が多い東大や京大などの難関大学対策に強みを持つZ会は、同じく記述への対策が必要な公立中高一貫校とは相性がいいようで、全国の公立中高一貫校には819人、区立九段を含む都立中高一貫11校には332名の合格者を出しています。
また、桜修館の作文はとても変わった出題が行われるため、Z会で記述対策をしっかりやりたいと考える志望者が多いのかもれませんね。
桜修館の試験日は?
都立一貫校の試験日は例年2月3日。桜修館も例外ではなく2月3日に検査(試験)を行っています。検査は2種類でそれぞれ45分間と短めであるため、お昼ごろには終わります。
桜修館の合格発表は?
合格発表は試験の約1週間後に行われます。校内に掲示される他、Webサイトにも掲載されます。
桜修館の入学手続きは?
入学手続きは合格発表の当日から。
平成30年度の入学検査はスケジュールは以下のように進められました。
- 出願受付:平成30年1月10日(水)から平成30年1月16日(火)まで
- 出願方法:郵送(出願受付期間に指定の郵便局に必着)により受付
- 試験日(検査日):平成30年2月3日(土)
- 発表:平成30年2月9日(金)午前9時(校内に掲示、同校のWebサイトに掲載)
- 入学手続:平成30年2月9日(金)午前9時から午後3時まで、 平成30年2月13日(火) 午前9時から正午まで
桜修館の学校見学はできる?
1週間にわたる授業公開や適性問題の解説会など、年間を通じていろいろな催しが行われます。受検を考える方はぜひ足を運んでみてください。
詳細・最新情報はこちら
本記事の情報は執筆時点(2018年8月)のもの。詳細&最新の情報は、桜修館のWebサイトをご確認ください。