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公立中高一貫校、塾はどこがおすすめ?

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都立・公立の中高一貫校に強い塾はどこか?うちの子は今小学校4年生で都立中の受験(受検)も考えているため、塾選びは個人的にもまさにホットなテーマです。

まずは主要な塾の合格実績ランキングから

まずはデータから。主要な塾の公立中高一貫校への合格実績をまとめてみました。(2018年度の数字。最新版はただいま準備中です)

皆さんご存知のenaが圧倒的ですが、通信講座のZ会、栄光ゼミナールがそれに続く結果になりました。

  1. ena 785名
  2. Z会 332名 #2019年度は369名
  3. 栄光ゼミナール 291名
  4. 早稲田アカデミー 90名
  5. 日能研 81名
  6. sapix 72名
  7. 早稲田進学会 67名

都立中にenaが強いのは予想通りですが、Z会と栄光ゼミナールの実績もなかなかのものです。

Z会についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

Z会、公立中高一貫校に819名合格。評判はどう?

1位から6位までの塾は全国的にも有名なところばかり。7位に入っている早稲田進学会は、小規模な塾ですが、小石川に強いことで有名。「そっくり模試」でも有名ですね。

公立中高一貫校への「塾なし」受検はあり?

塾なし受検も多いのが公立中高一貫校

私立中学の受験対策と比べると、「細かい知識が必要ない」「特殊算への対応もしなくてOK」という傾向があるのが公立中高一貫校の適性検査対策。そのため塾なしでの合格を目指すご家庭も、私立中を目指す中学受験と比べると多いです。

適性検査対策のための教材は入手可能

確かに、公立中高一貫校の過去問題は各校のWebサイトや書籍で入手できますので、ある程度の先取りがで来ていれば、もしくは、足りない知識を親や家庭教師がフォローしてあげられれば、小学校5年生の後半から過去問でのトレーニングをすることは十分可能。

都立・公立中高一貫校対策を専門に行う塾でも、過去問でのトレーニングが中心になりますので。

いろいろな解答を集めて子供と議論しよう

作文など、「解答の妥当性」や何故そう書くべきなのかの「解説」がネックになることがありますが、複数の過去問集を入手して、それぞれの解答について違いや特長を子供と議論することができれば、塾よりも充実した勉強ができそうです。

逆に言うと、塾で作文を習ってきた場合も、ある程度のフォローが家庭で行えるかどうかで、学んだことの定着率は大きく変わってきてしまいます。塾に入れたから安心、というわけにはいかないのが中学入試です。

内容よりも「継続できるか?」が難しい

塾なし受検の難しさは、1年間あるいは2年間という比較的長期にわたる学習期間、ダレることなく、諦めることなく努力しつつけることができるか?という点にあるかもしれませんね。

塾ではなく「通信講座」もアリ

家庭での勉強のペースメーカーとして、あるいは、作文など記述式の問題に対してプロの目で見たアドバイスを入手するために、公立中高一貫校に対応した「通信講座」を活用するご家庭も多いです。

また、最近増えている、私立難関校と公立中高一貫校を併願する場合、私立向けの塾と公立対策の塾とをかけもちすることはさすがにできません。

なので「私立対策はサピで、都立対策はZ会で」「塾に通いつつ、苦手な作文はブンブンどりむで補強」というようなカリキュラムを組む場合が一般的です。

公立中高一貫校対策に強い通信講座についてはこちらの記事でもご紹介しますのでぜひご覧ください。

公立中高一貫校向けの「模試」も有効

通信講座と同じく勉強のペースメーカートして有益なのが各種の模試。最近はどんどん充実してきていますし、また、小学校5年生向けのものも増えています。

模試の時間で集中して解答作成に向かい、間をおかずに復習をするのは、公立対策に限らず「最適な勉強法」のひとつですね。

公立中高一貫校の模試はどれがおすすめ?

公立・都立中対策の塾にはいつから通うべき?

「専門塾に5年生から」が多数派

都立中が第一志望で、都立中専門の塾やコースに通う場合は、小学5年からの通塾が多いようです。また、4年までは私立中受験の塾やコースに通いながら私立と都立どちらを第一志望にするかを検討する方、あるいは、都立中専門塾でも最近増えている低学年コースに通う方も増えています。

上位層は私立メインの勉強で突き進む

開成と小石川を併願するような上位層では、普段通う塾でも記述問題の対策がある程度しっかり行えているため、都立中対策は6年になってから過去問に少し取り組む程度でOK、というプランを立てる場合も。

都立中対策におすすめの塾

ena(エナ)

都立や国立の中学、高校受験を専門とする学習塾。前身となる学習塾(KG、国立学院)がその名の通り国立市でスタートしたこともあり、西東京、多摩エリアで強い。また、国立市にある難関校で、記述式の出題も多い桐朋の対策を得意にしたことから、同じく記述が特徴の都立中の指導もスムーズだったと言われています。

都立中への合格実績は上でも紹介したとおり圧倒的。特に、enaの地元エリアに位置する立川国際(105人)、南多摩(98人)、三鷹(87人)、武蔵(85人)にはかなり強く、定員の過半数をena出身者が占めることも。

Z会

都立中の適性検査対策の通信講座には「進研ゼミ」や「むぎっ子」などいろいろなものがありますが、「Z会」の小学生向け講座にも「公立中高一貫校 適性検査」「作文」に特化したコースがあります。

もともとが、記述式の問題が多い東大や京大などの難関大学対策に強みを持つZ会は、同じく記述への対策が必要な公立中高一貫校とは相性がいいようで、全国の公立中高一貫校には908人、区立九段を含む都立中高一貫11校には369名の合格者を出しています。

Z会の公式サイトで資料請求

栄光ゼミナール

首都圏に300近くの教室を構える大規模な塾で、未就学児から大学受験まで幅広いコースを揃えている。個別指導教室の運営にも力を入れている。

小学生向けのコースも、公立中高一貫校受験コース、私国立入試対策コース、公立中進学コースと豊富。上記の通り個別指導も同じ教室で展開している場合が多いため、塾+個別でガッツリ対策したい方にはおすすめ。小学生向けの英語教室も展開しているため、もし、都立中の入試に英語が含まれるようになったらさらに人気が高まるかもしれません。

2018年度、栄光ゼミナールからの都立中合格数は291人。桜修館(57人)、三鷹(38人)、九段(33人)、白鷗(33人)のあたりがやや多いものの、各校に満遍なく合格しています。

早稲田アカデミー

都立中専門ではなく、私立難関志望の生徒が多い、大手の学習塾。公立中高一貫校のための「Tコース」があるが、実施している校舎は全体の一部。

2018年度の都立中への合格数は90人。難関校への合格を全体的に伸ばしているため、小石川が17人と多め。

日能研

早稲田アカデミーと同じく、有名な学習塾。

2018年度の都立中への合格数は81人。難関校への合格を全体的に伸ばしているため、これも早稲田アカデミーと同じく、小石川が23人と多め。

sapix

みなさんご存知、中学受験の王様「サピ」。

2018年度の都立中への合格数は72人だが、その過半数である37人が小石川への合格数。都立中受検のためのコースはありません。

早稲田進学会

都立中専門、特に小石川に強い小規模な塾。「そっくり模試」でも有名。

2018年度の都立中への合格数は67人ですが、その過半数である39人が小石川です。

公立中高一貫校(首都圏)におすすめの塾

東京都以外の中高一貫校については、各都道府県にそれぞれ「地元の公立中高一貫校に強い塾」が定まってきています。

  • 神奈川県:湘南ゼミナール、中萬学院
  • 千葉県:市進学院、京葉学院
  • 埼玉県:あづま進学教室

栄光ゼミナールは東京都以外、ここに挙げた神奈川、千葉、埼玉でも全般的に強いです。

ena以外にもいろいろな塾があり、選ぶのもなかなか大変です。

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